目指すのは“選ばれるまち”。職員を志すみなさんに伝えたいこと【後編】
Vol.3後編

鯖江市役所職員の「志事」

目指すのは“選ばれるまち”。職員を志すみなさんに伝えたいこと【後編】

鯖江市役所職員の「志事」

NPO法人エル・コミュニティ代表の竹部美樹さんと民間企業から転職した総務部職員課の左近とともに、鯖江市役所の変化や働くことの可能性を語ります。

Profire

  • 左近 亮太

    旧総務部職員課

    左近 亮太

  • 竹部 美樹

    NPO法人エル・コミュニティ代表

    竹部 美樹

鯖江市役所とともにさまざまな事業を通して鯖江のまちづくりに取り組んでいるNPO法人エル・コミュニティ代表の竹部美樹さん。鯖江市役所の採用を担当する総務部職員課の左近亮太とともに、後編は採用の現状や成長できる環境について語っていただきました。

TALK 01 鯖江市役所はどのような方からの応募が多いですか?

鯖江市出身の方はもちろん、鯖江市とは縁もゆかりもない方からの応募もあります。最近は私と同じように、民間企業から転職した人も増えていますね。業界・業種もさまざまで、転職をきっかけに鯖江市に移住された方もいます。

転職した場合は前職の仕事内容が考慮されるんですか?

例えば、元新聞記者だった職員が広報の仕事をするなど、前職の経験に近い部署への配属はありますが、その時の職員や業務の状況によって異なります。ちなみに、私はもともと製造業で開発の仕事をしていましたが、鯖江市役所では税務、法律、デジタルなど、今のところ入庁してから前職とは関連しない部署が多いですね。

そうなんですね。今までと畑違いの仕事をする際、左近さんは何をモチベーションに取り組んでいるんですか?

新しい分野に挑戦できること自体がモチベーションの一つですね。また、自分にとって「将来の子どもたちのためになるか」というのも仕事をする上で大事な軸になっています。どんな仕事も子どもたちのためにならない内容であれば、その理由とともに上司にかけあうことも珍しくはありません。

なるほど。自分の軸を持っていると、どんな部署に配属されても意欲的に取り組めそうですね。

そうですね。採用はゴールではなく、あくまでスタートラインですから。まずは仕事内容以上に「鯖江市のビジョンに共感できる」ことが大事だと思います。市民とともに汗をかきながら仕事にのぞんでいただける方であれば、どの部署でもきっと活躍できると思います。

TALK 02 鯖江市役所で働くとどのような可能性が広がるのでしょうか?

鯖江市は福井県内でも規模の小さな自治体なので、経験できる業務分野が広く、見識や能力は広がると思います。市民との関係性や距離感も近く、笑顔にふれる機会も多いので、地域に根ざした仕事をしたいと考えている方はやりがいを実感できる自治体だと思います。

「市民主役」を掲げるまちですが、このような土壌が生まれたのは、職員たちの長年の成果でもあります。市民の活動を応援できることであれば、職員も経験や年齢を問わず新しい取り組みを実現できる。まちの成長とともに自身の成長も感じられるのが、鯖江市役所で働く大きな可能性だと思っています。

TALK 03 職員の職場環境について教えてください。

さまざまな挑戦ができる一方で、職員のみなさんは毎日忙しく飛び回っている印象です。

もちろん部署や時期によっても異なりますが、忙しいか忙しくないかといえば前者ですね(笑)。しかし、一人で抱え込まず、困ったらすぐに先輩や上司に頼れる環境を整えています。職員は普段から積極的に新人職員に声をかけたり、様子を気にかけたりしているので、新人が「ちょっと悩んでるな」「元気がないな」という時はすぐに上司に共有し、部署ぐるみでサポートしています。

そういう仕組みがあるのは安心できますね。

また、市役所では研修も多いのですが、そのような「与えられる」機会とは別に、課や組織の枠を超えたコミュニケーションも増えています。例えば、市役所内の元食堂だった場所を、「クリエイティブステーション」として職員が好きなことに使えるようになっているのですが、この前は、昼休みに手話が得意な職員がほかの職員に教える会を開いていました。鯖江市役所はサークル活動も多いので、課を越えて交流が広がる機会も多いです。

目の前の仕事だけに集中しすぎると行き詰まってしまいますよね。そんな時に仕事とはちょっと離れて楽しめたり、気が合う仲間とコミュニケーションを取ったりできるのはとても良いことだと思います。“役所は堅い”というイメージを持っている人も多いかもしれませんが、鯖江市役所はフラット。ほどよく仲間に頼りながら楽しむ姿勢が大切なのでしょうね。

TALK 04 最後に、鯖江市職員を目指す方へメッセージをお願いします。

鯖江市は地方創生のフロントランナーとしてほかの自治体が真似したくなるような取り組みを数多くかたちにしてきました。ものづくりやまちづくり、先進IT人材育成などさまざまな面で注目を集め、日本全体で人口減少が続くなかでも移住者が毎年増えています。これからも世界で通用する地方創生モデルを推進していくために、鯖江市民の一人として、ともに走ってくださる職員を求めています。ぜひ、これまでの経験と鯖江のポテンシャルを掛け合わせてこのまちで活躍していただきたいですね。

鯖江市では「笑顔あふれるまちさばえ」として、鯖江の将来を担う子どもたちが「住み続けたい」「(市外に出ても)また戻ってきたい」と思えるまちづくりを実践しています。答えがある仕事ばかりではないので難しさもありますが、それ以上に笑顔とやりがいを感じられるはずです。これから先も“選ばれる自治体”を目指し、人生の一つの選択肢として鯖江市役所で働く未来を描いていただけると嬉しいです。