子どもの成長を見守り、保護者と分かち合う「保育士」という仕事  【後編】
Vol.5後編

鯖江市役所職員の「仕事」

子どもの成長を見守り、保護者と分かち合う「保育士」という仕事  【後編】

鯖江市役所職員の「仕事」

鯖江市の中河保育所で働く保育士・井上真菜さんと髙崎純加さん。市外から転職してきた井上さんと、地元出身で「地元に貢献したい」という思いから保育士になった髙崎さん。そんな背景の異なるお二人に、保育士を目指したきっかけから現在の仕事内容、そしてこれからのライフステージに向けた思いまで伺いました。

Profire

  • 井上 真菜

    保育士

    井上 真菜

    9年目

  • 髙崎 純加

    保育士

    髙崎 純加

    8年目

TALK 01 お二人とも、幼い頃から保育士になりたいという夢があったとお聞きしました。

そうなんです。通っていた幼稚園の先生が本当に優しくて大好きで、「将来はこんな先生になりたい」とずっと思っていました。

私も小さい頃からピアノを習っていたので、それを活かせる仕事に就きたいと考えていました。実際に通っていた鯖江市内の幼稚園の先生がとても優しくて、今でも声をかけてくださるんですよ。

「子どもの心に残る先生に自分もなりたいと思って、保育士を目指しました」と髙崎さん

TALK 02 井上さんは私立の幼稚園から公立へ転職されたと伺いました。その経緯を教えてください。

福井市出身で、私立の幼稚園に勤めていました。保育士という仕事はずっと続けていきたいと思っていて、鯖江市の公立園であれば幼稚園やこども園など複数の施設を経験できるのが魅力だと感じたんです。私立では一園に勤め続けるのが基本でしたが、公立ならキャリアの幅が広がると思ったので、鯖江市の保育士試験を受験しました。

TALK 03 髙崎さんは鯖江市出身とのことですが、地元で働くことへの思いはありますか?

小さい頃から鯖江にずっと住んでいて、通っていた幼稚園も市内でした。保育士になっても、やっぱり鯖江で働きたいという気持ちが強くありましたね。地元の保育を、自分も支えていけたらと思っています。

TALK 04 中河保育所の環境や雰囲気はどのような感じでしょうか?

自然がとても豊かで、お散歩に行く場所もたくさんあります。春には桜や菜の花を見に行ったり、中河ロードに鯉のぼりを見に行ったり。園からは新幹線も見えるので、子どもたちは本当に喜びます。自然の中で子どもと過ごせる時間は、保育士としてもとても癒されます。

休暇制度をうまく利用することにより、プライベートの時間も大切にできる職場だと思います。

TALK 03 お二人が現在担当しているクラスと、日々感じるやりがいについて教えてください。

私は2歳児クラスを担当しています。日々「できること」がどんどん増えていくのがわかるので、成長の瞬間に立ち会えることがやりがいですね。保護者の方とも一緒に喜べるのが嬉しいです。

先生たちも一緒に楽しみながら、豊かな感性をもった子どもたちを育みます

私は現在0歳児を担当しています。小さな積み重ねが大きな成長につながっていく時期です。はいはいができるようになった、離乳食が進んだなど、そういった日々の成長を見守れるのはとても尊い経験です。

TALK 04 保護者より先に子どもの「はじめて」に立ち会うこともあるかもしれないですね。

そうですね。立って歩いたり、しゃべり始めたり。小さなことも保護者の方と共有し、一緒に子どもの成長を喜び合えることが保育士の魅力です。

他のクラスの先生たちと話し合う機会は多くあります。お昼寝中や夕方にはいろいろな先生と「こんな姿があったよ」と共有することが多く、小さな気づきも大事にしています。

毎週、各クラスから1〜2名が参加する会議があり、そこで年齢を越えた話し合いもできます。みんなで協力しながら、より良い保育をつくっていこうという意識があります。

TALK 05 井上さんは私立園からのご経験がありますが、公立園に転職して感じた違いはありますか?

公立園は園を飛び越えて他園の先生方と一緒に研修を受けたり話したりする場が多くあります。特に同じ年齢を担当している保育士同士で悩みを相談したり情報交換したりする場があるので、とても勉強になっていますし、鯖江市の魅力の一つだと思います。

TALK 06 今後、ライフステージの変化もあるなかで、どんな保育士を目指したいですか?

今後、産休・育休を取ったあとも、また現場に戻って保育士として働き続けていきたいと思っています。子どもたちが「この先生といると楽しい!」と思ってくれるような、そんな先生でありたいです。

私も、子どもたちが安心して通える場所をつくることはもちろん、保護者の方にも「この先生に預けて大丈夫」と思ってもらえるような、信頼される保育士になりたいと思っています。

TALK 07 最後に、鯖江市で保育士を目指す方へメッセージをお願いします。

鯖江市は自然も人も温かくて、働きやすいまちです。保育士としていろんな施設を経験しながらキャリアを積んでいけるのも魅力ですし、安心してライフステージに合わせた働き方もできます。保育の仕事を長く続けたい方にとって、とても良い環境だと思います。

子どもと関わる仕事をしたいと思っている方には、ぜひ挑戦してほしいです。小さな「できた!」を子どもと一緒に喜べる瞬間がたくさんありますよ。

私立から公立への転職、地元で夢を叶える就職、そして育児やこれからのライフステージ……。異なるキャリアを歩む井上先生と髙崎先生に共通していたのは、子どもたちのそばで誠実に寄り添い、日々の成長を喜び合う姿勢でした。

2人の先生が、それぞれのかたちで保育と向き合う姿は、これから鯖江市で保育士を目指す方々の大きな励みになるはずです。